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コロナ対策でなぜロックダウンが必要なのか?

中国、イタリア、フランス、ニューヨーク、サンフランシスコ、アルゼンチン、コロンビア、インド・・・世界中で今コロナウィルス対策として『ロックダウン』(外出制限)が取り入れられている。

『ロックダウン』を実施するのは、コロナウイルスが人から人へと感染していくことから、人との接触回数を減らせばコロナウィルス滅亡へと追い込めると考えられているからだ。その考え方は中世にパンデミックを起こした感染病『ペスト』の時のものとも似ている。

実際に正確なコロナウィルスが人の体内に入った際の潜伏期間は分かっていないが、WHO(世界保健機関)は、1~13日(ほとんどは5~6日)と伝えている。この間に発症すると、熱、咳、息切れ、のどの痛み、強いだるさ等、風邪の様な症状が現れるという。

このウィルス潜伏期間中に人と人とが接触してしまうと、新たな感染者から、新たな『コロナウィルス潜伏期間』がスタートしてしまう。それを断ち切ろうとするのが今回の『ロックダウン』。今存在しているコロナウィルスを『ロックダウン』期間を取って壊滅できるように…。世界中が祈るような時間を過ごしている。

 

NYのロックダウンまでの現状 ~時系列~

2020年3月1日 (日)発表

  • ニューヨーク市内初の新型コロナウィルスの感染者が1名発表された。30代後半の女性でイランへの渡航歴があったという。

 

2020年3月12日(木)発表

  • ニューヨーク州で500名以上が参加するイベントや集会を禁止。収容500名以下の施設は収容率を50%に削減。
  • ニューロシェル市内にドライブスルー型の検査施設の設置(※要事前予約 番号:888-364-3065、ニューロシェル市住民優先)
  • ニューヨーク市で非常事態宣言、ブロードウェイ、メトロポリタンオペラ劇場、カーネギーホールすべての公演中止を発表。

 

2020年3月14日(土)発表

  • 欧州26カ国からの入国禁止措置を、3月16日から英国とアイルランドにも拡大すると発表。

 

2020年3月15日(日)発表

ニューヨーク州

  • ニューヨーク市、ロックランド郡、ウエストチェスター郡、サッフォーク郡、ナッソー郡に居住し、出勤が必須でない州政府の職員は2週間の在宅勤務が命じられた。
  • 3月16日からウェストチェスター郡・ナッソー郡の公立学校も公立学校が閉鎖となる。再開は早くとも4月20日だが状況により今学期末まで閉鎖することについても示唆。

 

ニューヨーク市

  • 市長が、3月16日から市内の公立学校の閉鎖を決定。再開は早くとも4月20日だが状況によっては今学期末まで閉鎖することについても示唆。閉鎖後は3月23日(月)からオンライン授業の導入。
  • 3月16日の週は、学校閉鎖後でも、持ち帰りの昼食(grab & go)を学校で提供する
  • 3月24日予定のクイーンズ区長の選挙を中止
  • すべてのシニアセンターを閉鎖するが、高齢者に対し、同センターで持ち帰りの食事(grab & go)は提供する
  • レストラン業界等は収容率を50%以下に抑える取り締まりを実施 →後に、さらに規制が厳しくなる。
  • 新型コロナウイルスに対応するため、体調が悪い場合には3~4日程度自宅で様子を見た上で、改善が見られない場合には医師の診断を受けるようにする(病院が感染者でパニック状態)
  • CDC(米疾病予防管理センター )が50人以上が集まるイベントを今後8週間キャンセルまたは延期することを推奨

 

2020年3月16日

  • 午後8時からニューヨーク州、ニュージャージー州、コネチカット州のレストランとバーは営業停止。『持ち帰り』か『宅配』のみ営業を認める。
  • 映画館,ジム、カジノは完全に閉鎖。50名以上の集会を禁止。

 

2020年3月18日(水)発表

  • NY州知事が*全業種で労働者の25%以上を出勤させてはならないという行政命令を3月20日(金)午後8時から4月17日(金)に発動すると発表。(18日には50%だったが変更された) *警察等のエッセンシャルサービス、食料品店、薬局、ヘルスケア関連業務は例外
  • NY州知事がATM、クレジットカード、過度の引き出しによる手数料を免除する旨発表。

 

2020年3月19日(木)発表

  • ニューヨーク市立大学(CUNY)、ニューヨーク州立大学(SUNY)で春学期の残りの期間をオンラインの遠隔授業で実施。
  • 非移民ビザの面接が一時的に停止。3月19日以降の非移民ビザの予約は全てキャンセル。
  • 米国務省からアメリカ国民に渡航警戒レベル4を発表。渡航禁止勧告と国外に在住するアメリカ国民に帰国勧告。『警戒レベル4』は最も高い警戒段階。これのレベルは通常、『戦争』レベル。ちなみに、これまで『警戒レベル4』はアフガニスタン、シリア、リビア、イラン、中国等の16カ国に出されたもの。

アメリカに帰国した人は、帰国後14日間自宅待機で健康状態を観察。その間周囲との距離(social distancing)を置くとされた。

 

2020年3月20日(金)発表

  • 午後8時から、NY州,NJ州,CT州,PA州のショッピングモール、遊園地、ボーリング場のすべての室内施設が臨時閉鎖。

NY州の感染者数”7,000人”を超える。(3月1日は”1人”だった)

 

2020年3月21日(土)発表

  • CDC(米国疫病予防管理センター)が、日本を含む5カ国で新型コロナウイルスに関する旅行健康情報をレベル2(強化注意レベル)からレベル3(不要な渡航延期勧告)に引き上げた。

 

2020年3月22日(日)発表『NYのロックダウン開始』

【クオモNY州知事の行政命令】

  • 午後8時から①原則として全労働者は在宅、②州民は可能な限り自宅に待機する、③雇用主は原則業務現場で勤務する人員の100%を削減、という行政命令が発効。4月19日(日)まで。
  • 可能な限り自宅待機。不要不急な公共交通機関の使用を控える。緊急でない限り同居して居ない家族や友人との面会はいかなる規模でも控える。
  • 生活に必要不可欠な食品等の買い物はOK
  • 屋外の散歩、運動はOKだが、基本単独で、他者と6フィート(約1.8m)の距離を保つ。

 

【ニューヨーク州知事の発表詳細】
https://coronavirus.health.ny.gov/new-york-state-pause

 

2020年3月25日(水)発表

  • メンタルヘルスホットライン(1-844-863-9314)立ち上げ 6,000人以上のボランティア専門家が対応(英語)

NY州の感染者数”3万人”を超える(3月1日は”1人”、20日は”7,000人”だった)。感染者数拡大の要因として、NY州知事は、検査者が増えていることを挙げている。その反面、入院患者数は鈍化。

  • NY州感染者数ピークは今後2~3週間後と想定。NY州知事は今後ベッド数、人工呼吸器、医療スタッフ等の医療対策を充実させると発表。

 

ニューヨークの『ロックダウン』の現状

ニューヨークのロックダウンは『罰金』を設けられているヨーロッパ諸国よりも緩い気がする。基本的に『外出禁止』というよりは『外出制限』。”自己管理”が得意なアメリカ人は自分たちなりの『外出制限』をしている。

外出しているニューヨークで顔をすっぽり覆ってサイボーグみたいに見える”毒ガスマスク”(?っていう?)を付けている人も見た。今ニューヨーカー達のコロナに対する警戒は厳しい。

私は以前、花粉症がひどすぎる時はニューヨークでもマスクをしていたが、マスク文化の無いアメリカ人からはジロジロ見られた。(そうはいっても本人苦しいんだから仕方ないよね) でも、今はマスクをして外出している方が『気を使っている人』という目で見られている感じがするので、マスク好きの私としては嬉しい。ただ品薄なのは変わらないのでマフラー、スカーフ等を顔に巻いている人も居る。

個人的に気になるのは、アメリカ人でも「手を洗えば大丈夫」「ビニル手袋をしてるから大丈夫」と言っている人。たとえビニル手袋をしていても、その手袋のまま顔を触ったりしている人がいる…。ねえねえ、せっかく対策してても意味ないのでは?でも慣れないとやっぱり難しいよね。

『ロックダウン』もきっとみんな初めての経験だと思うから、うまくいくこともあれば、そうでないことも起こるかもしれない。ただ、命を懸けてやるしかないことだからね。今は耐えよう。

 

NYロックダウンを経験してみた感想、副作用は?

日用品買い占めパニック

3月12日(木)に、ニューヨークで非常事態宣言が出されてから、スーパーやファーマシー(薬局)での買い占めをする人が増えた。

なぜか買い占められていったもの

【大型スーパー】

  • トイレットペーパー
  • ペットボトルの水 (ボトルの水を飲む文化がある)
  • 肉 (肉食社会のアメリカ)
  • 冷凍食品
  • 乾燥パスタ(保存食)
  • ミルク
  • たまご

 

【ファーマシー(薬局)】

  • 風邪薬
  • ハンドサ二タイザー

 

あのね、でも近くの小さなスーパーやデリなどに行ってみると上記の買い占められていたものが普通にあったりしたよ。…パニックの人を見て、他の人もパニックになって…という『パニック感染』が起きていたんだと思う。

落ち着いて♪

全然商品あるよ~

次の週には普通に補充されてたし。商品はあるから、買い占めなくても大丈夫だよ。しかもオンラインでは3倍以上の高値で売られるようになったりしたらしく、さすがに取り締まられてた。『パニック』になる前に正しい情報を入手しよう。

 

心身のストレス

最低でも3週間ほど続くであろうニューヨークの『ロックダウン』中、数日が過ぎて今思うことは、心身のストレス。ひたすら室内にこもっていると特に心がちょっぴり窮屈を感じる。

 

心身のストレス解消法

『ロックダウン』による私のストレス解消法は、動画でエクササイズ♪やはり体を動かすことが一番のストレス発散方法。しかも動画でエクササイズは室内でできるし、なんだか”プライベートレッスン”を受けているかのようなスペシャル感まで味わえる!(ポジティブな勘違い。笑)

 

ロックダウンの効果 『ペスト時代』との比較

ペスト(英語でPlague)とは、中世、特に14世紀にヨーロッパを中心に大流行した非常に致死率の高い感染病の事。大きな鳥のくちばしのようなマスクを付けた医者が治療していた。

ペストはペスト菌保有のネズミなどの小動物に寄生していたノミから、またぺスト感染したペット(死亡個体でも)との接触により傷口や粘膜から人間に感染した。(→コロナウィルスも同様に口や粘膜から感染)

症状はリンパ節の痛みと腫れ等で、肝臓や肺へ菌が入ると感染から1週間以内に死を迎えてしまうというものだったみたい。

感染率の高さも今回のコロナウィルスと似ている。ペストが流行した当時は不衛生なところから感染が広まっていったということもあり、特に衛生面を気を付けていた。

当時も今のコロナウィルスの『ロックダウン』のように人と人との接触を減らすことでペストの最近が人から人へと増えていかないように対応し、最終的に消滅させたんだと。

今も昔も『清潔』にして、『感染拡大を最小限にする』ことが一番の対策になるよう。

 

ロックダウンを乗り越えるために必要な事は?

 

強い精神力だと思う。

 

現代で『ロックダウン』は世界中の誰にとっても初めての経験。初めての事は誰もが『不安』になるでしょう。『不安』になるから買い占めも起きる。何が正しいのか、間違っているのか、毎日苦しむ感染者、死者を目の当たりにして私たちがパニックを起こしてしまうのは人として、もっともなことだと思う。

じゃ、どうしたら『不安』はなくなるの?

不安解消の1つとして、正しい情報を得ることが大事だと思う。

 

『ロックダウン』も目先の事を考えたら不安になるけど、”専門家”たちが長期戦で考えた最短の方法なんだろうから、今は信じて耐えるしかないよね。

 

目に見えないコロナウィルスに振り回されるのは本当に大変だし、苦しいし、悔しいし、悲しい。コロナウィルスで亡くなった人とその家族の悲しみをこれ以上増やさない為にも、今できる最大限の事が『ロックダウン』だと思う。

 

がんばろ

 

 

 

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