アメリカで働いたら必ずやらなくてはならないのが『タックスリターン』。タックスリターンって何?誰がタックスリターンの対象者?しっかりと申告しないとペナルティもあるので気を付けてね!
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アメリカの『Tax Return(タックスリターン)』とは?
前年度の所得を申告して納税すること。
日本で言う確定申告のアメリカ版を『Tax Return (タックスリターン)』という。日本で会社に勤めていると会社が年末調整で納税するのが一般的だけど、アメリカでは会社員でも個人でタックスリターンをする。
始めは英語だらけのやや こしい書類が沢山でウンザリするけど、慣れると自分でもできることに気づく。
主な所得税の支払方法3種
①Withholding Tax (源泉徴収)
会社員の場合、通常会社から給料が支払われる時に天引きされてから給料が支払われている。従業員側は特に何もしない。
②Prepaid Income Tax (予定納税)
個人事業主や雇用主等が、所得を得る度に直接税務当局へ納税。(雇用主は源泉徴収という)
連邦の予定納税支払期限は、課税年度の4、6、9、12ヶ月目の15日。つまり、2024 年 4 月 15 日までにすべての見積税額を納付するか、 4 等分に分けて支払うことができる。4等分の場合、基本的に4月15日、6月15日、9月15日、翌年1月15日までの支払いで、遅れると『遅延ペナルティ』がかかることがあるので注意。
③確定納税
Income Tax Return(申告書)で最終的な税額を計算し支払う。Check( 小切手)、クレジットカード払いが可能な事もある。
アメリカでのタックスリターンの対象者は誰?
アメリカに住んで働く人すべて。留学生やOPTもアメリカで前年に収入があれば対象となる。
アメリカ居住者は、アメリカ市民権、永住権保持者。また、合法的にアメリカで就労できるビザ(E, L, H, M, Qビザ、非居住者でもF, J,ビザでアメリカ滞在者等)を持ち、 前年にアメリカで収入を得た人は対象者になる。18歳未満は扶養者と申告することになる。
アメリカ居住者はアメリカでの所得と、もし他の国にも所得があれば申告しなければならない。
アメリカ非居住者はアメリカでの源泉所得のみの申告をする。
会社員は、源泉徴収があるので、会社からあらかじめ多めに納税しているのでタックスリターンの際に過納税分が返ってくることが多い。
フリーランス(個人事業主)は、それまでの納税が十分でないと、タックスリターンの際に納税義務が生じることがある。
アメリカのタックスリターンの期限は?
通常は毎年4月15日が締め切り。 (IRSのサイトより)
タックスリターン申請のやり方 3パターン
①個人で…
国税局のウェブサイトからタックスリターン用の書類を入手して個人で申告。(個人のタ ックスリターンの知識が必要で少し難)
②個人で専用ソフトウェアを使う…
タックスリターンが個人でも簡単にできるように作られたソフトウェアを利用。(コストを抑えられる) 多くのアメリカ人が使っている
『turbotax(ターボタックス)』というソフトウェアが優秀。
③会計士に任せる
専門家なので安心だけどコストがかかるし、期限ぎりぎりでやると混んでいるので多少時間がかかる。
タックスリターン、何が必要書類?
必要書類はそれぞれ人により異なるので、こちらは参考程度に。
- SSN(ソーシャル・セキュリティ・ナンバー)
- W-2Form(源泉徴収票)
- Form 1099-INT (利益収入)
- Form 1099-DIV (配当収入)
- Income Tax Return(申告書)
- 医療費の明細(保険がきかなかった分の自己負担分)
- 賃貸の所得や、株式取引の証拠資料
- Form 1040(Ten Forty)
- ITIN(納税者番号)
- 日本の確定申告書
- 日本の銀行通帳コピー
など
アメリカのタックスリターン節税対策2種
①所得控除
HSA(医療費用口座)、IRA(個人退職金口座)などがあると、総所得から差し引いて課税所得をさげることが可能。
②税額控除
American Opportunity Credit(学費)、Earned Income Credit(勤労 所得税額控除)などがあると、所得控除後に更に税金を差し引くことが可能。
タックスリターン時、外国人(日本人含む)の注意点
Foreign Financial Assets(国外金融資産)の申告
タックスリターン対象年にアメリカ国外に資産(銀行預貯金、年金積立、住宅積立等も対象)がある場合、1年で一度でも1万ドルを超えた場合はアメリカ国税局に申請しなくてはならない。
申告を怠ると、ペナルティとして預金額の半分、もしくは12万ドルのどちらか大きい方の額を徴収されてしまう。
二重支払い回避
アメリカと日本の双方で収入があり、日本で確定申告をした場合は、日米租税条約でソーシャルセキュリティ(年金)二重払い回避というものがある。
アメリカの銀行口座を残したまま日本に帰国すると…
アメリカの銀行口座を残したまま日本に完全帰国してしまうと、その時点で本人はNon Resident(非居住者)となって、預金の利子の所得は非課税だけど、その後に自動的に源泉徴収されて毎年アメリカのタックスリターンの申告が必要になってくる。インターネットでも申告可能。
回避するためには、日本に完全帰国する前に、源泉徴収を避ける手続きが必要。
銀行口座のある金融機関で以下を提出しておくことが必要。
W-8BEN (Certificate of Foreign Status of Beneficial Owner for United States Tax Withholding and Reporting)
https://www.irs.gov/pub/irs-pdf/fw8ben.pdf
また、永住権保持者が日本居住の場合、日本での収入の一定額までが免税対象となる。
アメリカのタックスリターンまとめ
アメリカでのタックスリターンはビザや、それぞれのステイタスによってやり方が変わってくるのでそれぞれしっかり調べてね。大きなペナルティもあるのでくれぐれも申告し忘れないように!
独身、既婚(夫婦合算申告、夫婦個別申告)、老齢者等によってタックスリターンの方法はさまざまでタックス額も異なることがあるで賢く申請しよう。
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