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ニューヨーク市の9つの地区でコロナウイルス検査の陽性率が過去7日間で3%を超えるクラスターがホットスポットで発生した。3%を超える数字が出たのは6月以来。ニューヨーク市では、この蔓延を遅らせるために対策を取ろうとしている。

 

最近コロナウィルスの影響が治まりつつあったニューヨークは9月30日から、3月17日からストップしていたレストランの屋内営業を25%の収容率で再会したばかり。これから少しづつコロナ禍前の状況に戻って行くだろうと誰もが期待していただけに、今回のコロナウイルスクラスター発生はニューヨークの人たちにとって、とても残念なニュース。

 

クオモ・ニューヨーク州知事のホットスポット対策

クオモ・ニューヨーク州知事は10月5日に、コロナウイルス検査の陽性率が過去7日間で3%を超えた対象9地区のホットスポットに対し、6日以降、100のニューヨーク公立学校と、200の私立学校を学校をシャットダウン(閉鎖)しオンライン授業へとすると発表した。

 

ただし、ホットスポットエリアのレストラン等のニューヨークのビジネスにおいては、シャットダウン(閉鎖)前に更なる調査が必要とし、シャットダウン(閉鎖)は見送りになっている。

 

ニューヨーククラスター・ホットスポットの規制措置

地図レッドゾーン(クラスターのホットスポット中心地)の規制措置
  • 多人数での集会:禁止
  • ビジネス:必要不可欠な業種のみ営業可能
  • 飲食店:持ち帰りのみ可能
  • 学校:対面授業の禁止・遠隔授業のみ実施
  • 礼拝所の利用:最大収容人数の25%以内の利用又は最大10人までの利用

 

地図オレンジゾーン(警戒地)の規制措置
  • 多人数での集会:屋外・屋内関わらず最大10人まで
  • ビジネス:リスクが高く,必要不可欠でない業種(ジムなど)は閉鎖
  • 飲食店:屋外営業(4名/テーブルまでの利用)と持ち帰りのみ可能
  • 学校:対面授業の禁止・遠隔授業のみ実施
  • 礼拝所の利用:最大収容人数の33%以内の利用又は最大25人までの利用

 

地図イエロー(要注意地域)ゾーンの規制措置
  • 多人数での集会:屋外・屋内関わらず最大25人まで
  • ビジネス:全ての業種で営業可能
  •  飲食店:屋外・屋内営業(4名/テーブルまでの利用)と持ち帰りが可能
  • 学校:生徒・職員に対する毎週の検査を実施した上で対面授業が可能
  • 礼拝所の利用:最大収容人数の50%以内の利用

 

今回のホットスポットでの規制措置は、10月8日から始まり、最低14日間続けられることになる。

 

マスク拒否は、最高罰金1000ドル(約10万5000円)!

今回のニューヨーククラスター発生のホットスポットは、エリアではなく感染者が発生したというデータをもとに『ホットスポット』として発表されている。

 

デブラシオ・ニューヨーク市長もこのホットスポットエリアでのクラスターを食い止めようと対策を出している。その中でも、特に厳しいものは、ホットスポットエリアでマスク着用していない人に対しては、ニューヨーク市職員がマスクを無料配布するが、マスクの着用を拒否した人に対して、最大罰金$1000(約\105,000円)というもの。

 

デブラシオ・ニューヨーク市長は罰金はなるべくならしたくないものの、市民の健康と命を守るためと厳しい措置を取ることにしている。

 

Borough Park(バラ・パーク)がなぜホットスポットに?

今回のクラスターが発生したホットスポットに、マンハッタンは含まれていないが、ブルックリンやクイーンズの住宅街が含まれている。多くの人がホットスポット対象地区に含まれる。

 

その中でも、最近14日間で特に多い、コロナウイルス検査の陽性率が8.36%あったとされる、ホットスポットの中でも最も陽性率の高いエリアが、ブルックリンにあるBorough Park(バラ・パーク)という地区。

 

なぜ、Borough Park(バラ・パーク)と言う地区がクラスターホットスポットになってしまったのか?

 

Borough Park(バラ・パーク)に住むのはJewish(ジューイッシュ)、つまりユダヤ教徒。特にBorough Park(バラ・パーク)のユダヤ教徒は『Orthodox Jewish(オーソドックス・ジューイッシュ/正統派ユダヤ人)』といわれる人達。

 

正統派ユダヤ教徒の服装とニューヨークでの宗教の特徴

『Orthodox Jewish(オーソドックス・ジューイッシュ/正統派ユダヤ教徒)』はどんな人たちか?服装で見たら一目で分かる。男性も女性も黒い服装で、特に男性は黒いスーツ、黒い帽子(位によって帽子の大きさが違うらしい)、長い髭、特徴的なクルクルのもみあげが特徴的。

 

日本人は宗教と言うと、『宗教家と関わると高い壺とか買わされそう…?』と思う人が多い(偏見⁈)けど、人種のるつぼニューヨークでは(世界中どこの宗教家もそうだと思うけど)、異文化、異宗教の人々が同じニューヨーク内で生活して居るので、他の宗教家に対して強く勧誘、強要してきたりすることは無い。そのため、特に『宗教』というものに対して抵抗はない。

 

Borough Park(バラ・パーク)がクラスターホットスポットになった理由

ズバリ、マスクの着用率が驚くほど低かったから。

私は、先日車でBorough Park(バラ・パーク)地区を通ることがあった時に本当に驚いた。マスク着用率90%以上と思っていたニューヨーク市で、マスク着用率90%以上のエリアがあったからだ。

 

このBorough Park(バラ・パーク)地区では、ほとんどの人がマスクを着用していなかった。『ここは本当にニューヨークなの?!』と何度も目を疑った。

 

正統派ユダヤ教徒がマスクを着用しないのは?

  • コミュニティのリーダーがマスクの着用を推進していないから?
  • 2020年2月、パンデミック前のユダヤ教『プリム』というお祭りで大勢が集まったが、コロナウィルスに感染することも無く、さらには大酒を飲んで集団免疫を持ったと信じているから?
  • メディアでのマスクの効果を軽視しているから?(科学的には実証されていない)

などと言われている。

 

2020年9月18日金曜日の週末に、Shabbatと呼ばれるユダヤ教の『安息日』があった。正統派ユダヤ教徒も、普通のユダヤ教徒も家族で集まるのが習慣らしい。

 

そして、ユダヤ教指導者の『rabbi(ラビ)』と言われる人が、『安息日』に"脱ぎやすい服装で外出することを禁止”しているんだそう。その"脱ぎやすい服装”にマスクが当てはまるらしい⁈・・・んじゃ、手袋とかは?と部外者は思うけど、『rabbi(ラビ)』が言うことを信じて行動するのが正統派ユダヤ教徒らしいから仕方ないのか?

 

ニューヨークの厳しい措置は市民の命を守るため

今回のBorough Park(バラ・パーク)をはじめとするニューヨーク、クラスターのホットスポットへ対する厳しいニューヨークの措置は、決して宗教家等への嫌がらせではなく、人々の命を守ろうとするため。

 

一時期、世界最多のコロナウィルス感染率、死亡率を出してしまったニューヨークだからこそ、これ以上の被害を出したくないと心から思っているはず。

 

そして、マスク着用がコロナウィルス感染拡大を大きく食い止める役割をしてくれていることも科学的に立証されていることから、厳しくマスクの着用を義務づけ、ほとんどのニューヨーク市民もマスクは着用している。

 

ちなみに、Borough Park(バラ・パーク)地区以外のJewish(ジューイッシュ/ユダヤ教徒)のほとんどは、コロナウィルス対策をしっかりしているので、ユダヤ教徒に偏見を持たないでね。『ユダヤの商人』と言われるように、ビジネスで成功しているユダヤ人も有名でしょ⁈色んな人がいるよ。

 

とにかく早くコロナウィルスが終息して、早く通常の生活ができますように…。今だけ、今だけ。明けない夜明けはない、と自分に言い聞かせて乗り切る。

 

 

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